OMRの基本
よくある質問、お客様に知ってほしいOMRのこと
OMR機器やマークシートについて、お客様に知ってほしい基本をQ&A形式でご説明いたします。
Q. スキャナとどこが違うのか?
しくみが違う!OMRはダイレクトワンストップ方式
マークシートがOMRを通過したその瞬間!OMR内部の光センサが、 瞬時に「鉛筆のマークだけ」をその場でダイレクトにデータ化します。
マークの罫線や、数字や文字などの他の情報は全てきれいさっぱり「無視」します。
センサの光が、マークだけを認識して直接データにするから誤差が少なく速いのです。
スキャナは2段階方式
スキャナは、マークシートをとりあえず全て画像としてデータ化し、その画像からソフトがマークを探してデータ化します。
2段階方式の画像解析は、画像さえデータ化できる機器であれば複合機でもOCRでもFAXでも可能です。
ですがこの2段階方式の画像解析は、正確なデータにするためにはたくさんの障害があります。
スキャナは直接マークを読めません。
その場でデータ化することもできません。
マークシートのコピー画像からマークを探していますので、読み取りは当然ブレてきます。
マークシート採点にスキャナをお勧めできない理由
【主な理由】
- 搬送ムラなど、読み取り精度が不安定
- 人の目による見直しが必要不可欠(結果的に手間がかかる)
- 画像解析に時間がかかる(パソコンのスペックに依存してしまう)
スキャナが、画像の歪みや縮小、紙の汚れ等を防ぐファーストステージ、そして解析するソフトの完成度が問われるセカンドステージ。
このトーナメント方式を突破できればある程度の精度は勝ち取ることができます。
ですが、問題は安定感です。
常にこのトーナメント方式に勝ち残ることは現実的には厳しいものがあります。
安全性を邪魔する要因が多すぎるからです。
だから人が見直しすることになってしまいます。
また、画像を解析するのには時間がかかります。
2段階方式なので読み取りは速くても解析する時間はパソコンのスペックに依存します。
最初からきれいさっぱりマーク以外を無視してその場でデータ化できるのは、マークシート専用機OMRだけしかできない仕組みです。
スキャナのデータは加工された成果物なのに対し、OMRのデータは純正なのです。
大切なご運用には、やはりワンストップ方式で安定感のある専用機をお勧めいたします。
スキャナとOMRの読み取り精度の違い
スキャナとの精度比較については、スキャナとOMRの比較をご覧ください。
Q. 普通紙やコピー用紙をマークシートとして使っちゃダメ?
OMRは専用のマークシート用紙が必要です
普通紙やコピー用紙では使用できません。
99.99%の読み取り精度、そして処理スピード、この2つがOMRの存在価値です。
普通紙やコピー用紙では、ズレや紙の伸縮により正確な読み取りができないため、専用のマークシートが必要になります。
OMR専用紙とは?
弊社のマークシートはOCR用紙または上質紙の用紙連量90kg紙~135kg紙に限定しています。
これは、OMR(マーク読み取り機)が正確に搬送するために最適な用紙の条件です。
高速処理の際にも静電気が発生しにくく、用紙の伸縮を防止して読み取りの正確性を高めています。
Q. OMR専用マークシートの「コーナーカット」は何のため?
用紙の向き・裏表がそろっているかを確認するための目印です
OMR専用マークシートの四隅の一角には斜めにカットしてある部分があります。
このコーナーカットは、マークシートをOMRにセットする前に、同一方向にそろっているかを確認する目印として設けられています。
コーナーカットをそろえることで、裏返し、または逆方向に読み取ってしまうエラーを防ぎます。
効率よく処理していただくためにぜひ事前にコーナーカットをご確認ください。
Q. 別売りのソフトウェアを必ず買わないといけない?
OMR単体ではご使用できません
OMR単体にはパソコンと接続してマークシートを読み取りするソフトが添付されておりません。
必ずソフトウェアとセットでご使用ください。
マークシートを読み取ることだけがソフトの役割ではありません
マークシートをご使用する際の最終的な目的は、記入されたマークをデータ化することだけではないと思います。
採点結果やアンケート集計結果を算出することや、合格率を上げるために個人指導の資料を作ること、あるいは1,000科目を超える授業評価アンケートの結果を効率よく配布することなど、読み取った後のご運用こそが最優先課題であることの方が多いのではないでしょうか。
【別売りソフトでできること】
- 採点結果やアンケート集計結果の算出(集計の自動化による時間短縮)
- 個人指導の資料作成(個人の苦手問題を把握し、指導に活かす ⇒ 合格率アップ)
- 授業評価アンケート結果の配布
…etc.
マークシートを読み取ることだけがソフトの役割ではありません
そこで精度の高いOMRで取得したデータを最大限に活かすソフトウェアが力を発揮します。
読み取り後のデータをExcelで1週間かかって加工した集計を10分に短縮すること、ミスなく安全な採点をするために手作業ではなく自動化することも、ソフトウェアでこそ実現できます。
ぜひ最終的な目的を見据えた商品のご検討をお願いいたします。
Q. OMRをレンタルできる?
一時的なご利用にはアウトソーシングをご検討ください
基本的にレンタルはしておりません。
一時的なご利用の場合は請負サービスをご用意しております。
元々OMRは外注する費用を内製化することでコストダウンするための機材です。
継続してご使用される場合にはコスト的にもご購入をお勧めいたします。
Q. 故障かな?と思ったらどこに連絡すればいい?
弊社にご連絡ください(弊社はセコニック社製品の正規販売代理店です)
お急ぎの場合には弊社にご連絡ください。
何か障害が起こったとき、その原因がどこにあるのか?という切り分けが必要だからです。
必ずしもOMRの故障ではありません。
むしろOMRが故障している場合の方が少なく、ローラー清掃や設定調整で復旧するケースの方が多いです。
また、ソフト設定やマークシートの状況(折れ曲がりなど)、湿度等の環境が原因の場合もあります。
したがいまして、経験値的にも専門業者である弊社にまずはご連絡をいただればと思います。
Q. 機器の中の清掃は必要?
定期的なメンテナンスをお勧めいたします
清掃は必要です。
ローラー類、読み取りレンズ、各種センサが汚れると動作不良の原因になることがあります。
特に一番大きな給紙ローラー(マークシートを引き込むローラー)は、鉛筆のカーボンの付着をアルコールを浸した布等で清掃していただくことをお勧めいたします。
方法のわからない方は弊社までご連絡ください。
給紙ローラーのカーボン付着箇所は、マークシートレイアウトにより異なります。
ご注意
清掃は必ずOMRの電源スイッチを切り、コンセントを抜いた状態で行なってください。
OMRへの可燃性スプレー及びシンナーなどの有機溶剤を絶対に噴霧しないでください。
Q. もしも、マークシートが2枚重なったまま読み取ってしまったら?
OMRのセンサが感知し、警告します
OMRには、読み取り時にマークシートの「厚さ」をチェックしている機能があり、異常を検知する仕組みになっているので安心です。
また機種によっては2枚読み取りを防止する「重送防止ローラ」も搭載しております。
2枚重なって読まれてしまうということは、1人分のデータが出力されないという事態を招いてしまいますが、OMRなら万全の機能でトラブルを未然に防ぎます。
Q. もしも、受験番号などでマークミスがあったら?
ソフトの設定でマークミスを読み取り中にピックアップすることが可能です
マークミスには大きく2種類あります。1つには、マークが薄い、はみ出ているなどの理由で読み取りできないミス、もう1つは「1」とマークするべきところを「2」とマークしてしまうミスです。
この2つのマークミス、ソフトの設定次第で両方とも読み取り中にピックアップすることが可能です。
受験番号などの重要なマーク記入エリアではエラーチェックをかけることが一般的な運用です。
Q. もしも、ボールペンでマークしてしまったら?
通常のOMRは認識しませんが、ボールペンに対応させることは可能です
通常のOMRは、鉛筆専用の読み取り装置ですので、ボールペン記入のマークは完全には認識いたしません。
ただしボールペン記入にも対応したOMRラインナップもあり、店頭でのお客様アンケートや保護者アンケート等でご使用いただいております。
※いろいろな筆記用具で試してみた記事がありますのでご参照ください。
【外部リンク】マークシートは本当にボールペンを読まないのか?
Q. OMRオプション(セレクトスタッカ)のメリットは?
セレクトスタッカとは、マークシートが読み取られた後に出てくる出口(トレー)が2箇所になるスタッカのことです。
通常のOMRはマークシートの出口(トレー)は1箇所です。
セレクトスタッカをつけることで、正常読み取りシートと、エラー読み取りシートを自動的にセレクトして、それぞれのトレーに振分け排出します。
(対象:SR-3500HYBRID)※SR-6500HYBRIDは標準装備。
読み取り作業を続行したまま、エラーシートだけを自動で取り除けます
例えば、受験番号欄に正しくマークされていたマークシートを正常シート、受験番号欄にマークミスがあったマークシートをエラーシートとしたときに、読み取り時にソフトが自動でエラーを判別して、別々のトレーに振り分けて排出します。
そのため、読み終わった束の中からエラーシートを探し出す手間がなくなります。
あるいは今までエラーシートがあった際にはOMRの読み取りを止めるという運用をされていた場合、読み取り動作を止めないで運用できるメリットがあります。
セットしたときと同じマークシートの順番のまま排出できます
また通常のOMRでは、セット時のマークシート順番と、読み取り後のマークシート順は逆になってしまいますが、セレクトスタッカを搭載することにより、セットしたときと同じマークシートの順番のまま排出されます。
読み取り後にマークシートを個別に確認される際の運用に役立ちます。
マークシートへの印字(ナンバリング)機能で管理が便利
セクレトスタッカを搭載することでマークシートへの印字(ナンバリング)も可能になります。
読み取りしたマークシートに「読み取り順番号」や「時間」などを印字することで、読み取り後のマークシート管理がより便利になります。